【コラム】英語絵本がひらく、子どもの成長の扉

Beyondia International School KASHIWANOHA(BIS柏の葉)に誕生した「絵本ライブラリー」が生み出した子どもたちの変化とは?

BIS柏

2022年9月より千葉県柏市に開園したインターナショナルスクールでは、2024年度に約1,000冊の英語絵本ライブラリーを新たに設置しました。導入から数か月、子どもたちの間では「今日はどれを読んでみよう?」と毎日のライブラリータイムが楽しみに。現場の先生や保護者の声からは、“読む力”以上に育っているものが見えてきました。
カラフルで温かみのあるライブラリー空間で、子どもたちはお気に入りの1冊を見つけていきます。

「Beyondiaならでは」の特色を目指して――絵本ライブラリーができるまで

「何か“うちの園ならでは”の取り組みができないか、という理事長からの言葉が始まりでした。」
そう語るのは、園長・木東先生。そこで英語教育や国際感覚を育てる環境づくりの一環として、子どもたちが自由に英語絵本を選べるライブラリーの設置を計画されました。
現在所蔵しているのは物語絵本だけではありません。ダイナミックな写真が印象的な図鑑や季節・マナーにまつわる絵本、仕掛けがある絵本、他言語の絵本も取り入れ、子どもたちが色々な本に触れられる環境を整えています。

「英語絵本って日本の書店ではなかなか見つけにくいし、家庭にも少ないですよね。でもここでは“身近に、気軽に”触れられる。そういう環境を作りたかったんです。」

「読んでいいよ」が、はじめはわからなかった。―子どもたちのリアルな成長

「読んでいいよ」が、はじめはわからなかった

導入初期、「自由に読んでいいよ」と言われてもどうしたらいいかわからず戸惑う子も多かったそう。

今までは“読んでもらう”のが当たり前だった子どもたちが、棚から好きな絵本を選んで、自分のペースでページをめくるようになった。それ自体が成長でしたね。」

BIS柏の葉では、1~2歳はスナックタイム前、3~5歳は朝の会の後に絵本の読み聞かせを毎日全クラスで実施。さらに、週に2回絵本の貸し出しをしており、子どもたちは1冊ずつ絵本を借りて自宅で読む習慣ができています。
ライブラリーコーナーだけでなく各教室にも絵本が常備されており、お昼寝前やランチタイム後の待ち時間などのスキマ時間でも自然と絵本が選ばれるため、今では毎日1時間ほど絵本に触れる時間ができているといいます。

“読むこと”に慣れてきた子どもたちは、一人でじっくり絵本の世界に入るのはもちろん、「見てみて!」と誰かと一緒に楽しむ場面も増えてきました。絵本が会話のタネになり、自然と笑顔の時間が広がっているのです。

読む力だけじゃない、絵本が育てる「小さな芽」

読む力だけじゃない、絵本が育てる「小さな芽」

「“お絵かき”や“ねんど”と同じように、“絵本を読む”という行為が子どもたちにとって遊びの一つになっている。これが一番の成果です。」

先生がそう語るように、子どもたちにとって絵本が「誰かに読んでもらうもの」から「自分から手に取るもの」へ。ライブラリーは、そんな最初の一歩になっています。
絵本が子どもたちの日常にすっかり馴染んでいる様子は、現場の先生や保護者の声からも伝わってきます。

・「“誰と読むか”を考えて絵本を借りて、家で親や妹に読み聞かせる姿にほっこり」
・「ある絵本の登場人物の気持ちに共感して、『この子、悲しかったんだね』と話す姿に、感情を読み取る力が育っていることを実感」
・「園の帰り道にどんな本を選んだか一生懸命説明してくれるので、言語化がすごく上手になったと感じる」
・「絵本の読み聞かせを通して、他の場面でも座って静かに人の話を聞くことができるようになった」

他にも、課外活動で見つけた虫や花を見て「あの本に載ってた!」と園に帰ってきてから絵本棚より探して該当のページを見せてくれる子や、「今日はスイミングに行くから、恐竜が泳いでいる絵本にしたの!」と選んだ理由を話してくれる子もいるそう。
絵本は“読む”だけではなく、“話す・聞く・共感する”力を育てる大切なきっかけにもなっているのです。

読書離れの時代に、英語絵本ライブラリーが灯す希望

読書離れの時代に、英語絵本ライブラリーが灯す希望

「英語絵本って、読めなくてもいいんです。“違う言葉がある”とか、“絵が面白い”とか、それだけでも子どもたちには十分な刺激なんですよ。英語だからといって構える必要はありません。」

木東先生の言葉からも、子どもたちが園生活の中で自然に絵本を手に取る姿が浮かび、無理なく読書習慣が根づいていることが伝わってきます。

一方、近年では子どもたちの読書離れが深刻化しています。
2022年のベネッセと東京大学の共同調査では、小学1年生から高校3年生までの約半数(49.0%)が平日に読書を「しない=0分」と答えています。
実際に、様々な教育現場の先生方からは「英語以前に日本語をしっかり読めない子どもが増えている」という声をよく耳にするようになりました。

日本語でも英語の絵本でも大切なのは、「読むって、なんだか楽しい」と思えること。幼い頃にそう感じる体験があるだけで、読書はその子の人生にそっと寄り添うものになります。英語絵本ライブラリーがBIS柏の葉の子どもたちにとって“読むことの原点”となり、いつの日か巣立ってからも読書愛とともに豊かな未来へ歩んでいけることを心から願っています。

あなたの学校にも、「小さな図書館」を。

英語絵本ライブラリーに関心はあるけれど、なかなか踏み出せない――そんな貴方も、まずは“絵本1冊”から始めてみませんか。
BIS柏の葉のように、「自分で選んで読む」というその小さな体験の積み重ねが、子どもたちの英語や読書を好きになるという気持ちを育んでくれるはずです。

導入をご検討中の方はもちろん、「まずは話を聞いてみたい」というだけでも大歓迎です。ご希望や状況に応じて、最適なライブラリーのかたちをご提案いたします。
ぜひ弊社までお気軽にご相談ください。

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