英語の能力を証明するTOEIC®L&Rテストは、英語レベルを図るため日本の企業でもスコアの提出が求められているところがあります。 ここでは初めてTOEIC®L&Rテストをご検討されている方に、まずはテストがどんなものか、紹介していきましょう。
TOEIC®L&RテストのLRの「L」はリスニング、「R」はリーディングで、それぞれの力を推し量り、実践でどれだけ英語が使えるか試されるものです。特にこのテストは、限られた時間内で設問を解くことが求められています。この受験のためのテクニックを身につけることも、スコアアップの鍵となります。
スコアはListeningとReadingの合計で算出されます。各ポイントは495点で、最高スコアは990点になります。中上級レベルなら合計700点程度が目安、海外での仕事に就きたい場合は、合計900点の上級レベルが必要になりそうです。
高校卒業程度のスコアが550点以上で、これが英検®2級合格レベルです。英検®準2級レベルで400点以上。でも机上の勉強だけではハイスコアは狙えません。
実践的な英語力を着実につけ、限られた時間で解答する受験テクニックも必要です。
自分がどれくらいのレベルなのか、インターネットの設問に答えて合格率がわかるサイトもあるので、まずは自分の今の力を知ることが先決です。
今の自分のスコアから100点スコアを上げるには、そのスコアの2倍から3倍の勉強時間の要すると言われています。いかに戦略的に最短期間で、TOEIC®のスコアアップする勉強方法が果たしてあるのでしょうか。
目標スコアを決める際に知っておきたいTOEIC®L&Rテストのレベル
英語学習の初心者向けのスコアは300点くらいからありますが、社会人の就活や転職、大学生の能力を証明するには、やはり中級以上の500点以上から目指したいところです。
TOEIC®L&Rテストが公的に示す、テストレベル(スコア)をご参考までに3つご紹介します。
470点以上(初級~中級レベル)
日常の実践的な場面で、概ね相手の言っていることが理解でき、それに応えることができるレベルです。このレベルではまだ込み入った場面でのコミュニケーションには難しい段階です。
730点以上(中級~上級レベル)
英語での生活がほぼできる英語力で、英語での仕事に就くことに支障がないと言われています。英語の正確さにはまだ完全ではないが、コミュニケーションが図れるレベルです。
860点以上(上級レベル)
ネイティブスピーカーに近い英語力を持ち、専門的なことについては、それぞれの経験上でコミュニケーションが図れる力を持っています。
勉強時間を決める目安
では、どうやって試験のための勉強時間を確保していくか考えていきます。
一般的にTOEIC®のスコアを100点アップするには、200-500時間を要すると言われています。例えば300点アップを目指すなら、その3倍、600時間から1500時間必要です。1日1時間の学習時間で毎日確実にしたとしても、1年で365時間、2年間で730時間、効率的な勉強法なら300点アップも無理そうではありません。ただし、高得点を取るには、その学習方法に加えてさらなる英語学習時間が必要です。
上級者になれば、学習法や課題について意識したやり方はお持ちだと思いますので、ここでは中級レベルを目指す勉強法について考えていきましょう。TOEIC®の受験の期日に合わせて、習慣化した学習スケジュールを定め、受験者として本番までどうやってTOEIC®に特化した学習を進めるか想定していきます。
では、ListeningとReadingの力を併せて、100点から300点アップし、600点以上を目指すとします。学習時間は半年で300時間目安です。1日2時間の独学で何ができるか考えていきます。600点以上のスコアを目指すわけですから、バランスのよい勉強方法が大切です。
ではどうやって勉強するか、またどうやってその時間を捻出するかを、次に考えていきましょう。
TOEIC®L&Rテストの目標スコア達成のために勉強時間を確保するポイント
TOEIC®受験対策のブログや高スコアの投稿者の方々の記事など、インターネットではいろいろな書き込みがされていますが、まずはご自分の基本的な英語力を知ること。練習問題を解いてどれくらいのレベルか、また以前受けたTOEIC®のスコアの結果を見て、具体的な到達目標を決めてから学習を始めましょう。次にTOEIC®対策の学習のコツをいくつかご紹介します。
習慣にする
TOEIC®のための学習する時間を毎日決めて、英語学習を習慣化することをおすすめします。夕食後や就寝前に必ず時間を作るなど、生活に常に英語学習時間を設けていきましょう。
まとめて勉強する時間はなかなか取れないものです。無理なく続けやすい学習スタイルを自分で作ることを心がけます。
隙間時間を上手に使う
通勤時間、お昼休み、お風呂時間、少しずつ英語に触れる時間も大切です。短時間の積み重ねが英語の上達にもつながります。
スマートフォンの単語集で単語学習、参考書を開いて文法問題を解くなど、移動時間も有効活用してみましょう。
楽しみながら勉強する
関心のあることを英語学習に活かすことも、英語学習のモチベーションを保つことができます。好きな海外アーティストのインスタやツィッターの更新を確認する、仕事で使えそうなインターネット動画を探す、海外ドラマを字幕なしで観る、海外で開催される好きなスポーツ放送は英語の実況で聴くなど、楽しみながらの英語学習は最高のメリットをもたらします。
会話やフレーズにより多く触れることで、暗記より効果的な学習にもつながります。
コンディションを重視する
頭が働かない時は無理矢理に勉強することは避けましょう。ただ、今まで考えもしなかった朝早くの学習、そんなの無理と最初は思えても、起床後の頭は案外冴えているもので、英語学習には向いている時間です。
また、夜にインプットした情報は定着しやすい傾向があるとも言われています。英会話の予習などにも利用してみてください。3時間で忘れてしまうことを、250時間後に覚えているようにするためには、定着させるコツを作ることも肝心です。
まずは1年間で400時間、TOEIC®L&Rテストのための学習時間を確保できるよう、スケジュールを組み立ててみてください。恒常的に学ぶか、集中的に学ぶか、それぞれの学習タイプに合ったスタイルを確立する必要もありそうです。
英語が好きになってこそ、TOEIC®のスコアアップも力になる
TOEIC®L&RテストのスコアUPは、就職や転職、社内の人事評価に反映されるため、今や社会人にとって英語のスキルを証明するために重要となっています。ただし中国、韓国、台湾のアジア諸国と比べ、日本人のTOEIC®L&Rテストの平均スコアは低いのが実情です。
国際ビジネスコミュニケーション協会の発表によると、2019年の日本人のTOEIC®L&Rテスト平均スコアは520点ほどですので、世界のレベルでは日本人の英語力はまだまだといったところです。
2021年度の結果が待たれるところですが、中級レベルをキープしている日本人でも、なかなか英語でコミュニケーションできないことがつきまといます。
日本人にとっての英語教育は何が不足していたのでしょうか。英語の文法の知識は、学校の授業で難易度の高いレベルをひと通り徹底的に学ばされました。英検®のテストも、まだまだパート別では文法が多い傾向です。
しかし英語はコミュニケーション。満点を目指す気持ちも大切ですが、点数では図れない意思疎通もあります。どうやったら自分に合った勉強ができるか、試行錯誤しながら英語に対峙してみましょう。始めなければ、何事も成功にはつながりません。今こそ、TOEIC®L&Rテストのスコアアップを目指して、勉強を始めましょう。