【コラム】英語が話せなくても留学できる？　必要なレベルとその対策

やはり英語上達の王道は海外留学でしょうか。現地で、英語だけの環境で生活を送れることは、留学の最大のメリットです。日本では、英語を話す必要のある場面に出会うことはなかなか難しいですよね。そんな環境で英語学習に励み、レベルアップしていくには相当の努力が必要です。

うちの子も、留学はさせてみたいけれど英語はほとんど話せません。そんな英語力で、果たして海外の語学学校へ入れるものなのでしょうか。英語が話せなくても海外留学できるのか、その理由と、どんな学習が必要なのかを考えていきます。

留学に必要な英語力とは?

英語の勉強のために留学するのですから、それほど不安に思う必要はありません。語学留学は最初のテストで英語レベル分けされ、そのレベルに応じたレッスンが受けられます。かえって日本人ばかりのクラスだと、英語学習のデメリットにもつながる懸念もあります。すべてを英語の環境にしてこそ、英語学習に身が入ります。同じ留学生たちも英語が母国語ではなく、英語を学ぶために留学してきているのです。

ですが、実際に海外留学を円滑に進めたいのなら、中学生の基本的な英語力はほしいところです。高校や大学の正規留学ではかなりの英語力を必要としますが、学生向けの語学留学やワーキングホリデーであれば、英語力に課題がある状態でもそれほど問題はないようです。
4年生の大学留学では英検®準1級以上の英語力が最低レベルです。大学によって必須のスコアは変わりますので、大学への進学には確認が必要です。またアメリカ留学では、TOEFL IBT、イギリス留学ではIELTSのスコアが必要になります。TOEIC®はあまり留学の英語能力証明にはならないようです。

留学中に英語が話せなくて困るシーンと対策

今はもう入国審査もデジタル化されていますが、長期滞在の場合には、対面での英語による質疑応答もありそうです。質問されやすい事項をリストアップして、自信をもって回答できるように備えておきましょう。また怪我や体調不良、貴重品の紛失などのトラブル時の英語でのコミュニケーションも必須です。さらに入学や銀行口座の開設、ビザ申請などの手続きは、日本で済ませておいた方がトラブルは回避できそうです。

①基本的な文法と単語を勉強する

最低限、中学生レベルの文法力と単語力が求められます。あまりにも相手の言うことがわからないとストレスにもつながります。「もっと日本で勉強しておくんだった」はよく耳にする台詞です。
リスニングでネイティブの発音に慣れ、自分の伝えるべきこともスピーキング練習を続け、英語学習時間を重ねましょう。
中学で学ぶ単語や文法は、留学中の学習の基礎になります。より実践的な会話で使用される文法は身につきやすいものです。 Have you been to ○○? と現在完了と覚えるだけではなく、〇〇に行ったことがある?と会話をそのまま身につけてしまうこともおすすめします。

②日常でよく使うフレーズを覚える

挨拶から始まる日常会話は、しっかりと身につけておきましょう。海外でのコミュニケーションでは、相手に自分の気持ちを伝える積み重ねがとても大切です。返事はyesかnoかはっきりすること。ただ笑っているのは日本人の悪い特徴です。意思表示ができるフレーズを数多く身につけることに努めます。

③リスニングを中心に勉強する

相手の英語がわからないと何も始まりません。相手の伝えたいことがわかるようになれば、筆談やボディーランゲージなどコミュニケーションできるかもしれません。英語の耳を鍛えるリスニングの勉強を続けてください。

英語が話せない人は多分英語も聴き取れません。英語の読み書きの勉強ばかりしても留学では通用しません。リスニング力とスピーキング力を高める練習をしていきましょう。

2020年から世界はパンデミックで閉ざされてしまいました。まだまだ不安材料は残りますが、徐々に各国の入国制限が解除され、そろそろ留学をと考えている方は多いのではないでしょうか。海外留学に行く計画を立てるだけでも楽しいかもしれません。 また、今すぐにではなくても、留学に興味があるのであれば、いつか出かけるその日のために、日々の英語学習に励んでいけたらいいですね。